今宵を彩るナンバー 堀江淳『メモリーグラス』1981年
今宵を彩るナンバー
この曲がリリースされた年に、ボクはまだ小学2年生だったらしい。1981年といえば、神戸ポートピア博覧会の開かれたとしだ。親に連れられて、遅い時間に帰宅したことをうっすらとまだ覚えている。たしか、あの時の会場は激混みで、暑い最中に、熱帯植物園のようなパビリオンに入ったっけかな。
いやいやいや。ポートピアのことはどうでもいいんです。今晩は、『メモリーグラス』のお話し。同じ年のリリースとしては、寺尾聰『ルビーの指輪』、松山千春『長い夜』、雅夢『愛はかげろう』、ジョージ山本『みちのくひとり旅』、松任谷由実『守ってあげたい』などなど百花繚乱の時代。この儚げな歌声は異彩を放っていました。
歌詞を切り取るとすれば、次の一節かな。
ねぇキラキラと輝くグラスには、いくつの恋が溶けてるの
ねぇキラキラと輝くグラスには、いくつの嘘が溶けてるの
この対比、「恋=嘘」と。主人公の踊り子は、そこまで言い切るつもりはないけど、憎いあいつを飲み干してやるには、「恋なんて嘘なんだ」と軽くうそぶかないとやってられない。
Youtubeでは、フルオケ版もあるけど、この生ギターの方が、情感があっていいな。演奏は、実力の6割くらいで軽く引いてる雰囲気がまた良しです。