今宵を彩るナンバー 斉藤和義「歩いて帰ろう」1994年
今宵を彩るナンバー
斉藤和義「歩いて帰ろう」1994年
どうして今晩は、この曲が降りて来たのだろうかと考える。
そもそもどうして、歩いて帰るのだろうか。やなことがあるなら走って帰ればええやないか。
と思って聞き直すと。
走る街を見下ろして、のんびり雲が泳いでく
と歌い出していることに気づく。そうか、忙しい街の雰囲気がいやなのか。
嘘で誤魔化して過ごしてしまえば、頼みもしないのに
同じような朝が来る
寄り道なんかしてたら、置いてかれるよいつも
忙しい街では、嘘で誤魔化しながらみんなやり過ごしてる。そんな風に過ごしてたら、変わり映えのない同じ朝が来るんだぜ、と言ってるらしい。
だから、自分は雲のようにゆっくりと歩いて帰るんだと。
仕事には〆切があって、〆切は経済的な都合のためにある。
それはそれでよいし、経済がなくては人の世は回らない。
ただ、生きるすべてが仕事でもなかろう。そんなことを言っているのかな。
よくもまあ、こんな歌詞をポンキッキーズで子どもたちに聴かせたよね。意図的にこんな価値観を刷り込んだのだろうか。
フジテレビ、やるなぁ! アンパンマンもすごいけど。
そんなに急いで生きることないよ、という歌詞だから、もっとスローテンポで良さそうなんだけ、この曲は、とってもアップテンポなんだよね。この曲そのものがとっても忙しい。きっとそれもアニキの露悪的表現なんだろう。
それでは聴いて頂きましょう。斉藤和義で『歩いて帰ろう』ライブバーションです。
しかし、なんなんだ、この超絶なギターテクは!こんなギターの奏で方できる人がいるなんてね。